K-STEPS (旧大和・藤沢自殺予防ネットワーク)


 日本では毎年3万人以上の方が自殺で亡くなっています。未遂の方を含めれば更に多くの方が自らの命を絶とうとしているのです。これはもはや他人事ではありません。

 自殺の要因は失職や多重債務、健康問題等と様々ですが、自殺既遂者の8割以上の方が、うつ病などの何らかの精神疾患を有していることが先行研究から明らかになっています。 しかし、その多くは精神科ではなく、内科など他の科への受診にのみに留まる傾向にあり、有効な治療がなされていない状況と言え、医療の現場でも科を超えた横断的な医療連携が必要と言えます。

  

 私たち、保健・医療・福祉の専門職は「死にたいほどの辛い気持ち」や自殺企図、精神疾患、自死遺族に接する機会が非常に多くあります。もし、私たちが、少しでもその辛い気持ちに気づけたら、もし少しでも辛い気持ちを受け止められたら…。

 

 そんな想いの仲間が集まり、平成21年に「大和・藤沢自殺予防ネットワーク」として活動を開始しました。

 

 

 当ネットワークは、大和市、藤沢市に勤務する精神保健福祉士を中心に、二次救急を行っている病院のソーシャルワーカーや看護師、保健師、臨床心理士、精神科医師、自殺対策に従事する行政職員などで構成されています。最近では横浜市や相模原市など近隣の市に勤務する専門職も多く参加して下さるようになってきました。

 原則、毎月1回、仕事帰りに集まり、事例検討や各方面の専門家から自殺予防に関するミニレクチャーを受けます。また、メーリングリストを運営しており、匿名化を条件にネットワークの仲間に相談ができる体制を整えてきました。

 例会以外では、自殺予防に関する公的機関の委員会や各種啓発事業の講師・シンポジストとしてメンバーの派遣を行うほか、大和市が行う自殺予防に関する普及啓発事業のパンフレット配布のボランティア活動などにも積極的に参加しています。

 

 

 

  

 このような活動を重ねる中、更にメンタルヘルスに関する普及啓発活動を担える団体となるようにとの機運が高まり、平成25年からはK-STEPS(Kanagawa Sukill-Up training and Education for Preventing Suicide)という名称で活動を開始しました。
 今後学習を重ね、自殺予防やメンタルヘルス研修等で活躍できるように取り組んでいきます。

 

 

    K-STEPSに関するお問合せは、湘南精神保健福祉士事務所までお願い致します。